2019年1月

1月某日

生まれてはじめて、ひとりで年を越しむかえる元旦。朝食はパン、コーヒー、プチトマト、ゆで卵ふたつ。午前中でワイシャツを洗濯。昼はうどんとイワシ缶詰。夕方、東十条から王子神谷、志茂のあたりを散歩。ニトリが元旦から開いていたのでひやかす。赤羽の西友で食材を買う。晩はよなよなエール飲みながら白菜の湯豆腐。

1月某日

実家に帰り、母親、妹、甥っ子たちと昼食をとる。台所の蛍光灯の交換を頼まれ、オリンピックに買い出しに行く。甥っ子たちとビリオンロードというテレビゲームをする。桃太郎電鉄の亜種のよう。帰りの電車内で田中小実昌ベスト・エッセイ映画編を読了。晩飯はほうれん草とエリンギとベーコンのバター炒め。

1月某日

青春18きっぷを使って上越高田へ。5時起床、十条6時20分発に乗り、高崎で水上行きに乗り換え。水上以北は大雪で運転を見合わせとのアナウンスだったが、着いてみたら15分遅れで動いていた。13時半頃に高田着。薄暗く、小雪が舞っていてとにかく寒い。あたりに適当な食堂を見つけられず、昼食なしで高田世界館へ。「カメラを止めるな!」「恐怖の報酬(フリードキン)」を観る。終映後、駅前のターミナルホテルにチェックイン。すぐさま外出し飲み屋街に出ると赤ちょうちんが結構ついている。雰囲気のよさそうな焼き鳥屋さんを覗くと、満員で断られる。街外れで折り返したあと、路地裏の割烹「魚武」へ。カジキマグロ美味。日本酒に「雪中梅」を頼むと、ご主人から「どちらから?」と尋ねられる。地元の人はあまり飲まないらしい。2杯目は君の井「酔鬼」を勧められる。しばらくすると新規のお客さんがトントンと続いたので、まもなく退散。2軒目「一休」のカウンターに流れる。このお店も小上がりは賑やかな宴客でいっぱい。「正月忙しそうですね」と聞くと、前日の2日はお客が何回転もして目の回る忙しさだったという。高田の人たちは里帰りすると家族や友達とお店で飲むらしい。熊本で震度6との報。カウンターに座っていたおばさんが熊本出身で、安否の連絡をとっている。このあと思いのほか酔っぱらい、注文は清酒「スキー正宗」を頼んだことくらいしか思い出せない。

1月某日

終日部屋で艦これをする。夜、いきつけの地元某店で飲む。満卓。

1月某日

早朝めざめる。ひどい宿酔。買ったおぼえのないお寿司パックがカラになっていて、六厘舎のカップ麺がフタの開いた状態でそのままになっている。ふとんの中でダラダラ酔いをさましつつ、9時半にチェックアウト。電車がくる時間まで高田城址周辺を散策。近くの酒屋さんで「君の井」原酒初しぼりを購入。電車に乗り、道中、柏崎で昼食休憩しつつ移動。小千谷のあたりは豪雪で一面まっしろ。めずらしい接近メロディ「エリーゼのために」は健在だった。高崎で途中下車。シネマテークたかさきイングマール・ベルイマン「叫びとささやき」観る。通町の「ささき」に立ち寄り、清酒「白瀧」を頂きながらひとり余韻にひたる。

1月某日

18きっぷ消化のため小淵沢へ。あたりを散策するが特段なにもなく。駅前の入船食堂で親子丼(豚)を食べて帰る。

1月某日

仕事始め。昼休みはあおたでタンメン。お年賀のお〜いお茶をいただく。

1月某日

休日、午後マルイへ。月末のジャカルタ出張用に契約したエポスカードの引き取り。新宿模索舎で福尾匠「眼がスクリーンになるとき ゼロから読むドゥルーズ『シネマ』」購入。夜地元の某店へ。年末に中土佐町ふるさと納税した返礼品のカツオが届いたので差し入れ。ママさんにさばいてもらって試食する。

1月某日

地元某店で常連さんたちと鯨飲。記憶なくす。

1月某日

重症の宿酔。朝はパンをたべるが、昼は体調すぐれず抜き。夕方には回復。十条苑でユッケ、センマイ、鳥スープ。冷酒1本空けたらママさんから顔真っ赤ね!と言われ、2本目はやめておく。

1月某日

夜、地元某店へ。飲んでるうち、ややアルコールの入ったママさんから次々とダメ出し。このところ、お店によかれと思ってしてきたことが、全て裏返しに受け止められ否定される。急に酔いが覚め、腹の底からぬらぬらと黒い感情がうごめきだす。もう元に戻れない予感がする。(それを言っちゃあおしめえよ……)うつむき加減で愛想笑いしてお勘定。12年間、毎週通っていたお店ともこれでおさらば。

1月某日

お昼は五反田後楽そばで焼きそば+生卵。夜は「つか乃」へ。常連の水道屋さんTさんと遭遇。場所をわきまえず、さいきん流れの悪くなった我が家のトイレについて相談する。元国鉄マンで、かつては組合で活躍されてたとか。ダミがかったよく通る声の持ち主。うちの大家さんとも知り合いらしい。いつものように酔っぱらって、あれこれしゃべりすぎてしまった。

1月某日

王子のコーナンに行ってトイレ詰まりを直す真空式ポンプを購入。その足で柳小路の「さくら房」へ。

1月某日

休日、真空式ポンプを使い汚水のつまった便器と格闘。しかし事態は好転することなく、返りグソをあびて悲惨な結果に。やむなく大家さんに電話し、水道屋さんを呼んでもらう。しばらくしてやってきたのは、数日前につか乃でお会いしたTさんだった。バツ悪くしながら状況を説明。石油ポンプで汚水をシャワールームの排水口に流したあと、追い焚き用のゴムチューブ差し込んで息を吹き込む。何度かやっているうち、奥の方からゴボッという音が。まもなく汚水が引いていき、一件落着。「こんな(ポンプみたいな)器具、買うことないんだよ。呼べばすぐ直してやるからさ」とTさん。修理代は管理費に含まれるようで、1円もかからなかった。

1月某日

艦これ冬イベント、E3照月掘りは71周で時間切れギブアップ。睡眠時間を削って何をやっているのか。ジャカルタ出張のため普段着で出社し、周囲に冷やかされる。定時で上がり、羽田へ向かうが出発まで間があるので蒲田で下車。柳小路の「九十九」に飛び込み晩酌。マスターは無口で強面だけれど、一緒にテレビを見ているうち話しかけてくれるようになった。20時半頃羽田へ。出国手続きを済ませたあと、中のフードコートで日本酒とおでんを注文。酒はゴールド鬼殺しパックだった。23時前に離陸。

1月某日

5時前にスカルノハッタ空港到着。3時半に配られた機内食のせいか、ずっとおならが止まらない。駐車場のトイレに駆け込み、しばし念仏。外は早朝だというのに気温も湿度も高く、ひたいからじわじわと汗がにじむ。30分ほどでようやく落ち着き、空港ロビーでiPhoneに現地用SIMを差し込む。そのあと、第二ターミナルに移動し、福岡から乗継便でやってくるDさんを探索。おたがいに連絡が取れず苦戦するが、なんとか合流。喫茶店などで時間を潰し、11時に現地を案内してくれるSさん、Uさんがやってきて、タクシーで市街地へ。視察先をめぐる。ジャカルタはとにかく人だらけ、車だらけ、建物だらけ。街に活気があふれている。昼、夜ともローカル食をいただく。イスラムなのでお酒を飲める店は限られているが、夜に出されたビンタンビールは軽いのどごしでうまかった。

1月某日

朝3時半に起床。4時頃からコーランの詠唱が聞こえる。さお竹屋の宣伝のよう。タクシーでガンビル駅へ。構内にはケンタッキー、ビアードパパなど、日本で見慣れた店がいくつも並んでいる。特急列車でバンドンへ。チミニ駅で下車し、日本語学校の授業を見学する。お昼は生徒さんたちとナシゴレンのお弁当を一緒に食べる。全員ヒジャブをかぶった20代前後の女子学生。みんな優しそうで屈託のない笑顔をしている。半年後には日本で仕事に就く予定とのこと。記念写真を撮って、ジャカルタにとんぼがえり。着いたらすごい雷雨。なんとかタクシーをつかまえスカルノハッタ空港へ。深夜便で帰京する。

1月某日

朝羽田着。この日は出社せず直帰にする。夜は「つか乃」へ。お世話になったTさんが来ていたのでお礼。ずいぶん酔っぱらって高吟されだしたので、周りの常連さんから「んもぉ!」とたしなめられていた。

1月某日

国分寺の超山田堂を初めて訪問。シェシズのCDなど買う。店主は遠目には強面だけれど、近くによるとにこやかで優しい。これから国立地球屋へライブを観に行くことを話すと「ドロンコさんによろしく伝えてください」と。残念ながら話しかけられる面識がないので、そのままになってしまったが。会計のとき「読んでみて!」と、縄文ZINEというフリーペーパーを頂く。そのあと国立地球屋でlos doroncosとLapiz trioのライブ。

1月某日

高円寺グレインで太陽肛門スパパーンのライブを観る。花咲さんは肺炎病み上がりとのことで、ノドが本調子でなかったが、相変わらずブリーフ一丁で熱唱されていた。

1月某日

会社帰りに神田「とし」へ。まるで親戚のうちにおじゃましているような居心地のよさ。ついつい、ツマミを頼むのを忘れて、日本酒を飲みすぎる。